全国の主な記念日・行事(9月)

1日 :防災の日
6日 :旧盆
7日 :白露
9日 :重陽
10日 :二百十日
15日 :敬老の日・老人週間
20日 :彼岸入り・空の日・動物愛護週間
21日 :全国交通安全運動
22日 : 旧八遡
24日 : 秋分の日・秋分
24日 : 結核予防週間
26日 : 彼岸明け


今月の花札 菊に盃

早い物で、もう9月です。
函館もずいぶん過ごしやすい気候になってまいりました。

まだ、秋と言うには、時間帯によって暑い気候ですが、朝晩は冷え込みを感じることがあり、
夏はそろそろ終わりという感じのこの頃です。

今月の花札(9月)花札の絵柄は『菊』、そして、その高得点札が『菊に盃』です。
花札の絵柄は昔の日本の文化と関係しています。

出典=日本文化いろは事典
リンク先 https://iroha-japan.net/
古来 日本には、五節句という平安時代からの風習があります。

1月7日 人日(じんじつ)の節句 お正月最後の日
3月3日 上巳(じょうし)の節句 「雛祭」「桃の節句」
5月5日 端午(たんご)の節句 「子供の日」
7月7日 七夕(しちせき)の節句 「七夕祭」「乞巧奠(きこうでん)」
9月9日 重陽(ちょうよう)の節句 菊の節句

「重陽」とは9月9日にあたり、菊に長寿を祈る日です。陽(奇数)が重なる日そして、奇数の中でも一番大きな数字という意味で重陽といわれています。
日本では奈良時代から宮中や寺院で菊を観賞する宴が行われています。

邪気を払い長生き効果のある菊

古代中国では菊は「翁草〔おきなくさ〕」「千代見草〔ちよみくさ〕」「齢草〔よわいくさ〕」と言われ、邪気を祓い長生きする効能があると信じられていました。

その中国の影響を受けて日本では、8日の夜に菊に綿をかぶせ、9日に露で湿ったその綿で体を拭いて長寿を祈っていました。

また、菊に関する歌合わせや菊を鑑賞する宴が催されていたそうです。現在は寺社などで行事を行う程度で一般にこれといった行事はあまり行われていないようです。

秋の収穫祭が起源?

平安時代以前は、農山村や庶民の間で秋の田畑の収穫が行われる時期に「栗の節句」とも呼ばれて栗ご飯などで節句を祝いました。(その後も農民の間では収穫祭の意味合いが強く受け継がれていきました)

平安時代に入って中国思想の影響を受けると、菊の花を浸した「菊酒」を飲み交わし、茱萸(しゅゆ=ぐみの実のこと)を掛けて悪気を祓う菊花の宴が催されるようになりました。
また、菊に関する歌合せや、「菊合わせ」という現代で言う菊のコンクールが盛んに行われるようになりました。
現在でも、9日に行われるとは限りませんが、菊のコンクールや鑑賞を行う風俗は残っています。

無病息災のための神事

京都の上賀茂神社では、無病息災を祈る重陽の節会が現在でも行われています。
9日には、境内細殿前の土俵の左右から、弓矢を手にした二人の刀弥〔とね〕が横とびしながら2つの立砂の前へと現れ、「カーカーカー」「コーコーコー」と烏の鳴きまねをした後、

近所の子供が相撲を行う烏相撲〔からすすもう〕や、「菊の被綿〔きせわた〕」の神事がとりおこなわれます。

但し、現在でも皇室では、赤坂御苑にて秋の園遊会『菊を観る会(菊花壇展)』が行われています

実際、菊の花のエキスには、抗酸化作用、デトックス作用の働きがある物質【グルタチオン】の再生を高める有効成分【テトラクマロイルスペルミン】が含まれる事が、科学的に立証されています。

ただの伝承や、儀式ではなく、実際の効果もあった行事だったんですね。